私がもっとも好きなラーメンは、くまもと・桂花ラーメンです。
秋田の人には耳慣れないラーメン屋でしょうが、
私も18歳の頃、はじめて東京に行ったときに、
新宿にある店に友人に連れていってもらったのが最初。
それまでは存在すら知らなかった。
一食して驚愕。
こんなにumaiラーメンが地上にあるのかと、舌を巻いた。
東京にはこんなにumaiものがあるのか、東京の人がうらやましい。
そう思ったものだ。
当時、秋田にはまだなかった牛丼の吉野屋にも同じ感情を持ったものだ。
これも都会に憧れや本能的な吸引力を持たせている一つの重要な要素だろう。
アミノ酸というのは世界の歴史を動かす力を持っているのだ。
かつてモンゴルでもベトナムでも、世界の各地で同じようなことが起こった。
それは昨夜、珍しく晩酌をしている際に、
スルメをよだれを垂らしてシナブリながら奪い合う我が子たちを目の当たりにして、
改めて思ったことでもある。
まあそれはいいとして、私は桂花ラーメンが焦がれるほどに好きなのだ。
なので、東京に行ったときにはちょくちょく行く。
最近は渋谷店に多く行っていたのだけども、今回は久しぶりに新宿の店へ。
この沖縄料理の店も昔はなかったなあ
色々変わったものだと思っているうちに、
桂花ラーメンがかつての場所にはないことが判明!
しかし、うろたえながらあたりを見回すと地下に移転している模様。
それも道理。前は狭かったし、行列だったものな。
でも味が変わってなければよいが・・。
安堵と不安を抱えながら、地下の桂花ラーメンへの階段を下る。
なんと新宿桂花は地下に移転していました
店内に入ってまずビックリ。
入口にはでかい食券販売機が鎮座・・。
以前は、行列の最前線には中国人労働者がいて、
つたない日本語で注文を取っていた。
それもまた桂花の風情だったに違いないが、券売機に変わっていた。
中国では圧倒的な経済成長が続いているので、
中国人の人件費が券売機のコストを上回ったということなんでしょうが、
便利ですがなんかさびしいです。
「券売機くらいでグチグチ言うな!」というおしかりも飛んできそうですがね・・。
そして出てきた全部盛り
いつもはターロー麺(太肉麺)をorderするんですがついこれに手が伸びました。
新宿店にはなかった新メニューです。
肝心の味はというと・・・、
やはり、タイトル通り裏切られました。
注文してすぐ出てきたわりにはなぜか生ぬるいスープ・・
麺も伸び気味でなんか・・・
一回食べただけで悪く評価するのはひどいとは思いますが、
明らかに効率優先の弊害が出ているように感じました。
私の最も大好きな桂花ラーメン。
しかも私は熊本ラーメンは一切食べれないのに桂花が大好きなのだ。
この暖簾がこのように墜ちていくのはとてもしのびない・・。
なんとか往年の気概を取り戻して欲しい。
なぜ人々は全国から桂花ラーメンを食べに来るのか、ということを考えて欲しい。
幸いにして、新宿店の近くには「桂花ラーメン新宿ふぁんてん」もある。
ちらっと見たら中は往時とあまり変わってないようだ。
しばらくはそちらに行ってみることにする。
頑張れ桂花ラーメン!!
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