今はまったく読まないけれども、学生の頃、なぜか外国文学をかなり読んだ。
ゲーテ、ニーチェ、カフカ、カミュなど錚々たる作家の作品をむさぼり読んだ。
しかしこの中のどれも、自分という人間を形成するための血肉にはなっていない。
なぜかというと、さっぱりわけわからなかったからだ。
しかもどれも。
こういう小難しいものよりも、たとえば「ジョニーは戦場へ行った」とか
「かもめのジョナサン」、「ライ麦畑でつかまえて」などの俗っぽい方がまだしっくりきた。当時は所詮、私のレベルなどその程度だということだと知って少し残念だった。
アルベール・カミュの「異邦人」を読んだときに私が感じた不条理は、
アルジェリアでは人を殺させるほどの太陽が照りつけるというのに、
なぜ我々の秋田は、
真夏だというのに、毎日毎日曇り空の地獄の4丁目のような天気なのか、
ということだった。
主人公を殺人に走らせた太陽をどれだけうらやんだことか。
確かこれを読んだ時は全国的な冷夏の時で、
手形のカツ丼屋がタイ米でカツ丼を提供していた年。
雨ばかり降る夏。
おかげでその夏はパチンコばかりやって過ごす羽目になってしまった。
結果、秋に遊ぶための金がだいぶたまった。
今年の夏も秋田は散々だった。
全国的には猛暑と記録されているが、秋田だけ冷夏。
なにしろ梅雨明けは8月11日なのである。
お盆期間のほんの数日以外は雨ばかり降り、
ジメジメとした夏を過ごさざるを得なかった。
この記録的な猛暑だった日本列島において、
日照時間は平年よりも少なかったのである。
「俺に太陽を与えてくれ!そうすればもっと○○できるのに!」
ということが大方の秋田人が抱えている不条理だろう。
が、ここまで書いてちょっと秋田の日照時間について疑問を持った。
あとでこれについて書こうと思います。
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