鍬で大地を耕す。
このことを実際にしてみることによってしみじみわかったことがある。
それは、
「鍬の先についているのが金属でほんとよかった」
ということ。
これが古代のように木だったらどれほど難儀だっただろう。
一畝作るのに相当な時間がかかるし、自ずと生産量も格段に少ないだろう。
日本においては室町中期、農業現場でのツールの大幅な改善が行われた。
それの最たるものが鉄鍬の改良である。
これによって畑はより深く刻まれ、同じ労力で開墾できる土地は飛躍的に伸びた。
当然、農業生産高が騰がり、地主、国人階級が力を持つようになり、
それが戦国時代に繋がっていった、
と以前、司馬遼太郎を読んでいたら書いていた。
確か「箱根の坂」だったかと思う。
中国においても春秋戦国時代前半にツールの改善によって、
農業生産量が増大、広域社会に発展。
それが戦乱、そして統一に繋がったといわれる。
道具やノウハウの発明によって、世界は昨日までとはうってかわるものだ。
多くの戦争はしばしばこれによって勝敗決したし、
数々の奇跡を生み出してもきた。
世界に先駆けて鉄を持ったヒッタイト。
騎馬に乗って騎射するユーラシアの騎馬民族。
組織的な集団統率術で世界を席巻したイギリス海軍。
世界一優秀で壊れない売れる自動車を創った日本。
さて、我々は何を持とうか。
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