何年ぶりかに「同級生」を読んでみた。
これは柴門ふみのデビュー作といっていい作品なんだろうと思う。
その後、彼女とフジテレビのタッグで、
数々のドラマ(なんくとなく名作とは表現したくないけれども)を生み出し、
様々なトレンドを生み出していく。
80年代後半から90年代。
日本のお茶の間はこのサイモンとガーファン・・いや、フジテレビが
主役だったといっても決して言い過ぎてしまったということはないだろう。
21世紀に入ってもう8年もなる今。
久しぶりというにはあまりに時があきすぎているが、気まぐれで読んでみた。
柴門ふみが多くの人に支持された理由がなんとなくわかる気がする。
彼女の作品には共通して「老いへの恐怖」というか、
「過ぎ去っていく時間に対する哀しみ」のようなものが背景にあり、
ときにはそれが主題になったりしている。
それが多くの人々の共感を強烈に呼び起こすカラクリだろう。
事実、多くの日本人はその時期、その時間になると吸い寄せられるように
ブラウン管に張り付き、チャンネルをフジテレビに合わせたのだ。
しかし思い起こせばその当時、十代半ばの暑い夏。
くしくも初恋の「同級生」にふられたての私にはずっしりと重いテーマだった。
あんなに絶望したことはいまだかつてない。
裏切られることのつらさ、そしてそれを受け入れなければならないつらさ。
以来私は、人が人を裏切るという行為には殺意さえ覚えるようになってしまった。
ウッ、いやまあ別に恨んだりは全然してないですけど本当に。
しかし、この本の副作用でそんな余計なことを思い出してしまった。
主題歌の「GLORIA」を歌っていたZIGGYはつい最近まで活動していたらしい。
でも今年に入りついに解散。
I wanna make it tonight 終わらない夜に
You have no need to cry 終わらないメロディーを
俺ももうすぐ30代後半に入る・・。
ウーーン・・・30後半か・・・。
ウーーーン・・。
これも副作用か?
以上、とりとめもなく。
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