中国へ出張に行ってきた。
中国といっても1999年までポルトガルの統治下にあり、
返還後の今でも特別行政区のマカオ。
とてつもなくでかい中国にあって、
ちっぽけなこの半島と2つの島からなっている小さなマカオという都市は、
今、世界の注目を集めている。
マカオは16世紀、ポルトガルのアジアの拠点として歴史に登場した。
大航海時代、彼らイベリア半島に住む人々は、
海図もないような海に向かって勇敢にも ~というよりは無謀というか~ どんどん乗り出していった。
喜望峰を越え、インド洋を越え、マラッカ海峡を越え・・。
彼らの好奇心旺盛で勇敢な民族的性格が、海の道を創り、世界をつないだ。
イギリス人も、オランダ人も、フランス人も、みな彼らの後ろを歩んだのである。
それぐらいイベリア半島の海の民が世界に遺した功績は大きいのだ。
しかし大航海時代の彼ら西欧人は、決して紳士だったとはいえないだろう。マカオも同様に、多くの辛酸を舐めさせられてきた。
しかも長い間。
それが、東洋一の観光都市として生まれ変わろうというのである。
ふれこみはAsia’s Las Vegas。
アジアのラスヴェガスをここに創る ―。
Professionalという名の投資ゲームが始まり、
現在、その賭け率はおそろしく高い。
世界中のfundがマカオに注目し、
巨額のmoneyがこのコタイ地区に投入されようとしている。
その第一弾であり、マカオの夜明けを象徴するのが、
8月28日にGrandOpenした「Venetian Macao」というカジノホテルだ。
その記念すべきホテルのGrandOpenセレモニーに参加するため、
私はいてもたってもいられなくなり、マカオに飛んだ。
これがなんで秋田でなくマカオなのか、というあふれそうな嫉妬を胸に秘めながら。
(Open前のカジノ)
我々はマカオの夜明けを目に焼き付けておかなければならないのだ。
銀塩に焼き付いた記憶を以後、少しずつここに記す。