正月の朝はおだやかに、雪深くしかし天気良く、一年の始まりにふさわしい朝陽。
新年の挨拶を道ゆく人と交わしながら、近所の犬や猫と遊ぶ。
と、いうのが少年の頃の元旦風景。
今は周囲の環境が変わってきていて、
なかなかそういう感じではないんだけども、
食べるものだけは不変です。
何十年も毎年同じものを一年の最初に食べ続けているのです。
これってけっこうGreatなことですよね。
いっぱしの地域文化です。
元旦メニュー全景
疲れた胃にはこういうのが助かります
そしてボダッコ。
そしてとろろ!
そうなんです。
ここらへんでは必ず元旦に「とろろ飯」を食べるのです。
私の家でだけではありません。
隣の家も隣の家も隣の家も!
これって珍しいことでしょうか???
普通は餅とか食べるんですよね。
なんでとろろなんでしょう?
17年前に亡くなった祖母に「何で必ずとろろなのか?」と、
質問してみたことがありました。
返ってきた答えは、
「今年一年が何事もとろっとうまくいくように」
ということでした。
私はずっとそれをなるほどと思い、
子どもたちにもそう伝えているのだけれども内心、
「んなわけないだろう」
と思ってもいます。
祖母が私に教えてくれた他愛のない冗談だったに違いない。
おそらくは七草がゆなどと同様に、
冬の保存食や冬の生活、健康に由来する合理的な習慣なんでしょう。
が、確証もない。
案外、隣の家でもそうやってとろろを毎年食べているのかなあなんて思った。
そう考えるとこの風習を始めた人は間違いなく確信犯で、
とても洒落のきいた明るく楽しい人だったのだと思います。
そういうのもいいじゃないか。
とろっといきますように!
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