Tiger Uppercut!~ある秋田人の咆哮
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2008 年 1 月 11 日 のアーカイブ

最上川とホトトギス

2008 年 1 月 11 日 金曜日

ここは山深く、雪深い。
その真っ白い雪原をずんずんとすすんでいく最上川。

秋田では領内に雄物川、米代川、小吉川という三本の大河がある。
しかし山形は見事に最上川一本なのだ。
だから山形人の最上川を愛すること余人の比ではない。
県や藩などない時代、「山形人」といえば、
この最上川の流域に住む人々のことを意味していたのだろう。
米沢の奥地に端を発し、庄内で日本海に注ぐこの川は、
実に多くのものを流域の人々、山形人にもたらしている。

芭蕉は、

「さみだれを あつめてはやし 最上川」

と詠んだが、
正岡子規は、

「ずんずんと 夏を流すや 最上川」

と詠んだ。
芭蕉が名人なのは理解できる。
この奥深さ、厚さ、どれをとっても名人級だと思います。
一方、ホトトギス(子規)の方はどうだろうか。
いきなり挨拶なしでズバッと本質にえぐりこんでくる感じがある。
この躍動感、成長感、リズム。
不思議とその場の風景が目の前にありありと浮かんでくる。

「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」

なども同様。
中学の頃、初めて教科書で正岡子規を見たときは、
「ずいぶん頭の長いおっさんだな」程度の印象しかなく、
それ以外は何も知らなかった。

しかし実際に最上川の川べりに立ち、二人の巨人の詠んだ句に触れ、
ずいぶん子規という人間に興味を持ったものだ。
「坂の上の雲」を読む決意をしたのは当初、
正岡子規に用があったからなのだ。

革命後の社会には様々な新しい価値観を背景とした人物が現れる。
彼は「明治」という新しい生き生きとした時代が産んだ落とし子に違いない。
壮絶な運命を明るく豪快に生きていった男。
多少頭が長くたってどうでもいいではないか。
彼もまたサムライだったのだ。

秋田にも正岡子規の友人であり高弟であった石井露月がいる。

雄物川河畔で生まれ育ち没した彼。
石井露月の川を詠んだ句をみてみたい。

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プロフィール
     投稿者: TU
     紹介: 秋田市在住秋田人。会社を創業、 そして経営。現在30代前半。 人生の真夏。 好きなもの=「秋田」
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